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　2006年4月24日にＩＫＥA船橋（千葉県船橋市）を開店して以来、港北（横浜市都筑区）、ポートアイランド（神戸市中央区）、鶴浜（大阪市大正区）、新三郷（埼玉県三郷市）と、3年間に5店舗を開店して、いずれも大盛況を収めている日本のイケア。しかしイケアについては、そのユニークさゆえに「このビジネスモデルをどのように捉えれば良いのかわからない」という声を聞くことが多いように思います。

　けれどもイケアは、「ホーム」という未成熟の市場を創造するという意味でも、また、「ブルー・オーシャン（競争を回避する）」の経営戦略を指し示すという意味でも、日本の小売業・サービス業がいま最も学ばなくてはならない企業です。

　そこで私どもは、イケアについてこれまでに「月刊需要創造」で報告した取材記事を中心に、最新の見学リポートを加筆し、また、日本で翻訳・発行されている文献も参考にして、新しい考察も書き加え、「イケアとは何か？」を整理した資料として発行することにしました。

　この資料で表現したいことを一言で要約すると、「イケアは、大きいから強いのではない」ということです。そういう観点から、企業規模だけが雌雄を決するように捉えられていた20世紀までの世界の小売業とは一線を画する存在であると私どもは信じています。

　この資料が日本の小売業・サービス業の新しい経営戦略の一助となることを願ってやみません。

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