小売業、サービス業の用語解説
 商品管理、在庫管理

アイテム Item                           より詳しくは。。。
 商品管理上の品目。すなわち、ユニット・コントロール    小売業用語辞典
(品目管理)のユニット(単位)でもある。しかし、単品では
ない。
 「単品」とはSKU(Stock Keeping Unit、在庫保管の為の
単位)とも言い、生産・運送・保管する際の最小単位。すな
わち、物理的に識別できる最も小さな分類の単位である。
 これに対してアイテム(品目、ユニット)は、「何が、いくつ売れたか?」を記録・分析する為の最小分類単位である。(後略)

移動平均原価法
 同じ種類の商品在庫(棚卸資産)の入荷のたびに、@その仕入金額と、Aそれまでの在庫金額との合計を計算。この合計額を総数量で割って、移動平均単価を求める方法。これを繰り返し、決算時の平均単価に期末棚卸数量を掛けて決算時の在庫金額とする方法。
 これにより、仕入れ時ごとの原価・売価・荒利益率が確定できるが、計算の方法と手数は煩雑となる。だが、売価だけでなく原価も頻繁に変わる商品の場合は、原価計算をその都度変えないと、計算と現実とがかけ離れてしまうので、移動平均原価法を実施する店がある。
 移動平均原価法は原価法、すなわち仕入れ原価に基づいて在庫を評価する方法の一つである。(後略)

売れ筋 Best Selling Items
 扱い商品の中で、最も売れる商品グループのこと。一般には、扱い全商品の売れ数を一定期間で捉え、これをA、B、C、の3つの組に分ける。全体の売れ数の75%、あるいは80%を占めているグループがAグループである。しかし、品目数で捉えれば、このAグループが全品目の1割未満であることが少なくない。
 したがって、売れ筋グループ(Aグループ)は、非常に重要な存在である。ところが、売れ筋商品ほど欠品しやすいことも事実である。したがって売場では何よりも、売れ筋商品を欠品させないことが、業績を上げる出発点である。

SKU(エス・ケー・ユー) Stock Keeping Unit
 製造段階あるいは物流面で使われる商品分類。ストック・キーピング・ユニット(在庫保管単位)という言葉の通り、商品を製造あるいは流通保管するために、物理的最小単位に分類することである。したがって、小売店の商品管理のための分類とは異なることがある。

回転差資金
 ベンダー(卸し問屋もしくはメーカー)に対する商品代金の支払い期間が、現金売上げの実現期日よりも先であるために生じる余裕資金。小売店の売上げの大半は現金なので、支払い期間が長ければ長いほど回転差資金が増え、資金繰りが楽になり、固定投資(新店や増床、改装)や商品仕入れに回すことができる。

カテゴリー・マネジメント Category Management
 消費者が実際に使う用途(分類)を軸にして、@効率的な品揃え、A効率的な商品補充、B効率的な販売促進、C効率的な新商品の投入、の4つの目的を実現するための科学的手法。この手法にはEDIやCRPも含まれる。(後略)

原価法
 棚卸資産の評価方法には、原価法と低価法がある。その原価法には、次の8つの方法がある。
@個別法
A先入先出法
B後入先出法
C単純平均法
D加重平均法
E移動平均法
F最終仕入れ原価法
G売価還元法(後略)

最高陳列量 Maximum Display Quantity
 最大陳列量とも言い、補充直前にあるべき最低陳列量プラス一定期間の販売数量のこと。すなわち、補充陳列が終わった時点では最高陳列量になるが、一定期間(例えば1週間)が過ぎると販売数量分が減るので、その時に品切れ(欠品)にならないように、一定期間(例えば1週間)後の最低陳列量(これを割ると売行きがストップする線)が維持できるように、最高陳列量を設定する。

在庫管理  Inventory Control
 商品や消耗品などについて、仕入れから販売あるいは使用に至るまでの間に、出来るだけ機会損失を少なくするように扱うこと。小売店の場合は、出来るだけ少ない在庫数量で、最も大きな売上高を目指すことが目的になるので、在庫管理というよりも数量管理が重要である。(後略)

在庫調整  Inventory Adjustment
 損益分岐点を大幅に引き下げるための運動の一環として、小売り企業が取り組んでいる課題。在庫を削減するのではなく、3つのステップを踏んで「置くべき品目は置き、除くべき品目は除いて行く」方法である。
 @死に筋退治、A欠品退治、B売れ筋の導入がそのステップ。
 このステップを踏まずに単に在庫を削減しようとすれば、置くべき在庫までがなくなってしまうので、売上げ、荒利益率ともに大幅に減ってしまう危険がある。

最終仕入れ原価法
 期末から最も近い日に仕入れた棚卸し資産の仕入れ単価を、期末の単価として評価する方法。比較的仕入れ単価が調べやすく、最近の時価を最も反映している。

最低陳列量 Minimum Display Quantity
 陳列在庫量がそれを割った時、売行きがストップするか、もしくは急速に低下する限界の量。すなわち、陳列量がこれを割った場合、「品切れ(欠品)」と言う。また、最少陳列量あるいは安全在庫とも言う。

先入れ先出し
 商品を陳列棚に補充陳列する際に、先に入れた物から先に出て行くように整理すること。先に入れた商品が奥へ入ってしまうと、いつまでも売れずに鮮度が落ちてしまうからである。
 だから常に、先に陳列してあった商品を棚の前面に持ってきて、一番上まで積み上げて、前進立体陳列になるように努力する。そして補充する商品は、棚の一番奥から並べる。必要によっては、先にあった商品を棚から下ろして、新しい商品を棚奥に積んでから、再び、先にあった商品を棚前面に積み直す。
 先入れ先出しは、補充陳列作業で絶対に守るべき大原則である。

実地棚卸し Inventory Counting
 商品などを実際に、その数量を数えて確認する作業。
 @決算のための実地棚卸しと、A発注のための2つの場合がある。商品のほかに、原材料や消耗品なども実地棚卸しの対象となる。棚卸しでは、数量を実際に確認するとともに、その価値を確定することが大事である。すなわち、実地棚卸しによって商品や消耗品の減耗分を確認することができ、したがって、ロス高の計算が可能になる。

品切れ Out of Stock
 ある商品(品目)が最低陳列量を割ってしまった状態が品切れ(欠品)。本来、あってはならない状態である。最低陳列量とは、それ以下になると売行きが止まる限界。

死に筋 Slow Moving Item 
 売れない商品。一定期間を取って扱い商品をABC分析した場合、通常はAグループが売れ筋であり、Cグループが死に筋の候補グループになる。Cグループの中から、本当に売れない品を見つけ出して、これを排除することが必要である。
 しかし、Cグループの品が本当に死に筋(全く、またはほとんど売れない品)かどうかは分からない。それを見極めるには、まず、@3ヶ月単位で見ても売れないかどうかを見る必要がある。さらには、A個々の消費プロジェクト(例えば雨樋を直すこと)に必要な部品・部材かどうかを調べ、あるいは、B陳列方法や陳列位置を変えても売れないかどうかを調べてみる必要がある。
 単純にABC分析の結果だけで、「死に筋だ」と決めつけないことが大事である。

絞り込み
 間違った絞り込みは、SKU数または品目数を単純にカットしてしまうやり方。そうではなく、「どれが死に筋なのか」を明確に把握する必要がある。
 さらには、必要以上の陳列数(死に筋個数)だけをカットすること。多くはこれができないので、デプス(品揃えの深さ。特定品種の品目数が多いこと)が消滅してしまう。

棚卸し Inventory Counting
 主に商品や材料、消耗品の手持ち在庫高を、実際に数えて確認すること。また、それらの価値を集計確認する作業全体を指す。
 この実地棚卸しによって初めて、資産の増減と損益が確定するので、利益管理上重要な作業である。したがって、利益管理が安定するまでは、実地棚卸しは毎月実施すべき仕事である。すなわち、商品ロス高と荒利益高、さらに経常利益高は、棚卸しをしなければ確認出来ないからである。

売価還元法
 棚卸し資産の評価方法の一つで、期末棚卸し資産の予定売価を、原価率で還元した原価の額で評価する。(中略)
 この方法は従来、小売業で最も多く用いられていたが、今後は原価法の中の最終仕入れ原価法などへの移行が増える可能性が強い。

ユニット・コントロール Unit Control
 品目ごとの販売数量を予測すること。販売実績を調べることではない。販売実績は、予測するための参考データでしかない。
 ユニット・コントロールを実現するためには、@商品を明確に分類して品目を決定し、A品目ごとの毎週の販売数量を棚卸しし、Bこれに基づいて翌週の予測を立てる作業を、何年間もやり続けなければならない。この試行錯誤の繰り返しによる以外に予測する方法はない。



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