小売業、サービス業の用語解説
 
 50音順掲載
    か   さ   た   な   は  まやら  

 

アート&クラフト Art & Craft                  より詳しくは。。。
 芸術と工芸(手芸)。絵画、陶芸、彫刻、ステンド      小売業用語辞典
グラス、トールペイント、ビーズ、スクラップブッキング、
デザインなどの素材と用品を取り扱う業態のこと。ジョ
イフル本田の関連会社・ホンダ産業が経営するJOYFUL-2
は、アート&クラフトのスーパーストアである。

アーバン Urban Area
 住宅の密集した旧市街地。大都市に多く見られる。人口は密集しているが、ダウンタウン(街の中心地)ではない。すなわち、その街で人々が最初に住み始めた地域である。店が立地する地域は、@ルーラル(田舎)とAサバーバン(新しい住宅開発地域)とBアーバンに大別される。(後略)

ROE(アール・オー・イー) Return On Equity
 株主資本利益率。株主資本に対して、税引き後利益をどれだけ上げたか。税引き後利益を株主資本で割って算出する。この利益率が高ければ、その分だけ1株の利益が大きくなるので、株価を押し上げる要因になる。(中略)
 関連する言葉に、ROI(Return On investment)、ROA(Return On Asset)がある。
 ROIは投資収益率。投資した資本を使って、税引き後利益をどれだけ上げたかを表わす。
 ROAは総資産利益率。総資産を使って、税引き後利益をどれだけ上げたかを表わす。

ICタグ(RFID) Radio Frequency Identification
 超小型のICチップを搭載したタグ(荷札)のこと。ICには情報を保存することができ、搭載したアンテナを通じてリーダー/ライターで情報を読み書きすることができる。ほとんどのICタグはバッテリーも搭載せずに、電波の受信で電流を発生させる。(中略)
 米国ではウォルマートが、@まずはパレットとケースに、A一部の商品は商品それぞれにICタグを貼付する実験を始めている。当面の目標は流通センター(DC)における入出荷処理の自動化で、将来は店舗在庫のリアルタイム把握を目的としているとされる。(後略)

アイテム Item
 商品管理上の品目。すなわち、ユニット・コントロール(品目管理)のユニット(単位)でもある。しかし、単品ではない。
 「単品」とはSKU(Stock Keeping Unit、在庫保管の為の単位)とも言い、生産・運送・保管する際の最小単位。すなわち、物理的に識別できる最も小さな分類の単位である。
 これに対してアイテム(品目、ユニット)は、「何が、いくつ売れたか?」を記録・分析する為の最小分類単位である。(後略)

アイ・レベル陳列 Belt-to-Eye-Level Merchandising
 最も重要な商品を最大限に注目させる為に、腰から目の高さに陳列する方法。マーチャンダイジングの基本原則。

アウトレット・ストア Outlet Store
 アウトレット・ストアにはメーカーの直売店(ファクトリー・アウトレット・ストア)の他に、デパートなどの処分品店がある。処分品店の場合はファクトリーの文字が付かず、単にアウトレット・ストアと言う。

アウトレット・モール Outlet Mall
 メーカーや小売店が、自社の売れ残り品や規格外品を格安で売る店(アウトレット・ストア)を集めたモール(商店集団)。
 アウトレット・ストア(在庫処分店)では、売れ残りではあっても、有名ブランド品を通常売価の3〜7割引きで買えるので、特に人気を呼んでいる。(後略)

アクセシビリティ Accessibility
 店に対する近づきやすさと入りやすさのこと。近接性。ビジビリティ(視認性)と並んで、立地の良し悪しを決める重要な要素。すべての商業施設は、顧客にとって近づきやすく入りやすい立地になければならない。

アソートメント Assortment
 取り揃えること、組み合わせること。したがって、品揃えを意味する。

アップスケール Up-scale
 内外装やサービスの質をより洗練させて、イメージを高めること。
 価格ゾーンの等級を上げるグレードアップ(高級化)とは全く違う。アップスケールは「洗練させること」であって、今よりも「ひと皮むいて魅力を増す」とか、「イメージを一つ上のレベルに高める」ことである。(後略)

アドバンスド・シッピング・ノティス(ASN) Advanced Shipping Notice
出荷事前明細。ベンダーがピッキングした商品データを、あらかじめ小売りに送ること。小売りはこのデータを基に検品すれば良いので、検品作業が簡略化される。

アドミニストレーション Administration
 主に大企業で、主として経営戦略と政策面について統括すること。マネジメントやオペレーション(運営)の全体を統括する仕事の分野。アドミニストレーションは、行政・管理を意味する。マネジメントは、人と資産を管理すること。オペレーションは作業の運営。

アフォーダブル・プライス Affordable Price
 アフォーダブルとは、「気にしないで」「平気で」「余裕がある」という意味。したがってアフォーダブル・プライスとは、「気にしないで買える」「平気で買える」「余裕をもって買える」ほどの低価格のこと。
 例えばどんな商品でも1万円以上なら「気にする」が、500円以下なら「気にしないで」買える。このように、原価や市価とは無関係に絶対的低価格を実現した場合、これをアフォーダブル・プライスと言う。(後略)

荒利益率ミックス
 (前略)品目ごとの値入れ率を変えてダイナミックな低価格を実現し、この結果、部門全体、または店全体の予定荒利益高を実現する技術。

イノベーション Innovation
 「革新・刷新・新機軸」。刷新であって、「発明発見」や「技術革新」ではない。
 ドラッカー教授によるとイノベーションは、「儲かっていない活動を儲かる活動に作り変えること」、「それは、物の考え方や仕事の方法を変えることによって、客(得意先)の価値観を変えさせ、客を満足させて、自分も儲けることだ。そして、新しい付加価値(粗利益)を生み出すために、すべての部門が取り組むべき根本的な活動である」。(後略)

EOS(イー・オー・エス) Electronic Ordering System
 電子機器を使って発注をするシステム。電子機器とは、通常、コンピュータおよび受発注端末機であり、小売店の場合は発注用端末機と電話回線・インターネット回線で、ベンダー(卸し会社・メーカー)に発注することが多い。(後略)

EC(イー・シー/エレクトロニック・コマース) Electronic Commerce
 電子商取引き。ビジネス上の情報交換を電子化すること。(後略)

ECR(イー・シー・アール) Efficient Consumer Response
 効率的な消費者対応。このために、ジャスト・イン・タイムやカンバン方式と同じく、品切れをなくして必要な商品を迅速に補充するシステム。小売店の販売データをメーカー、ベンダーが共用する方法が主体である。非食品業界ではQR(クイック・リスポンス)とも言う。

EDI(イー・ディー・アイ) Electronic Data Interchange
 異なる企業間で、商取引きのためのデータを通信回線を介して、コンピュータ(端末を含む)間で交換すること。その際、当事者間で必要となる各種の取り決めが、可能な限り広く合意された標準的な規約であること。
 EDIは、データ通信が双方向で交換できる点がEOSとは違う(EOSは一方通行)。(後略)

移動平均原価法
 同じ種類の商品在庫(棚卸資産)の入荷のたびに、@その仕入金額と、Aそれまでの在庫金額との合計を計算。この合計額を総数量で割って、移動平均単価を求める方法。これを繰り返し、決算時の平均単価に期末棚卸数量を掛けて決算時の在庫金額とする方法。
 これにより、仕入れ時ごとの原価・売価・荒利益率が確定できるが、計算の方法と手数は煩雑となる。だが、売価だけでなく原価も頻繁に変わる商品の場合は、原価計算をその都度変えないと、計算と現実とがかけ離れてしまうので、移動平均原価法を実施する店がある。
 移動平均原価法は原価法、すなわち仕入れ原価に基づいて在庫を評価する方法の一つである。(後略)

医療モール
 @医療機関だけを集める形と、A複数の医療機関にドラッグストアやスーパーマーケット(SM)を併設する形、B大型SC内に医療モールを配置する形などに分けられる。「医療モール」、あるいは「医療クリニックモール」と呼ぶ場合もある。(後略)

ウィドス Width
 品揃えの広さ。すなわち、品種が多いことだが、単に品種が多いだけでは豊富にはならない。
 まず、顧客が欲しい品目が存在すること。だから豊富なのである。そしてさらに、選びやすい形で豊富さが実現していることが大事。

ウェアハウス・ストア Warehouse Store
 低価格を指向して1980年代に、アメリカで台頭した新フォーマット(業態類型)の倉庫型店。売場面積1,000坪以上、荒利益率15%以下で、NB(ナショナル・ブランド)商品を2〜3割引以上で売る。(後略)

ウォンツ商品 Wants Goods
 消費者が求めているが、店がまだ提供していない商品。
 消費者は、これまでなかった商品に強い憧れを感じる。スターバックス・ジャパンは、これを「手の届く贅沢(アフォーダブル・ラグジュアリー)」と捉えて若い女性の心を掴み、急速成長を遂げた。ウォンツ商品は、消費者が求め始め、憧れを感じている商品であり、メーカーや店が提供し始める商品なので、低価格競争の要素は少ない。
 「ニーズ商品の低価格競争」の次に時流となる「ライフスタイル商品」は、ウォンツ商品の典型である。(後略)

売場構成 Selling Space Allocation for Lines
 部門(デパートメント)または品種(ライン)ごとに、陳列位置と陳列面積を決めること。品種ごとの位置は、その品種の売れ行きを左右する。品種ごとの面積は、その品種の豊富感を左右する。店舗レイアウトでは、この売場構成が重要な基本となる。(後略)

売場販売効率 Sales per Square Foot(Tsubo)
 年間売上高を売場面積で割ったもの。店の売上げを店の面積で割れば売場販売効率、部門なら部門の効率となる。通常、年間売上高を坪で割るので、坪販売効率と言う。ホームセンターの平均坪販売効率は、現在101.0万円である。また、日本のドラッグストアの平均坪販売効率は195.6万円である。

売れ筋 Best Selling Items
 扱い商品の中で、最も売れる商品グループのこと。一般には、扱い全商品の売れ数を一定期間で捉え、これをA、B、C、の3つの組に分ける。全体の売れ数の75%、あるいは80%を占めているグループがAグループである。しかし、品目数で捉えれば、このAグループが全品目の1割未満であることが少なくない。
 したがって、売れ筋グループ(Aグループ)は、非常に重要な存在である。ところが、売れ筋商品ほど欠品しやすいことも事実である。したがって売場では何よりも、売れ筋商品を欠品させないことが、業績を上げる出発点である。

エクステンド陳列 Extend Display
 ゴンドラの上から2段目か3段目に、小さな網棚などを引っかけて、ちょっとした小物商品を陳列する方法。衝動購買をねらう陳列。エクステンダー(棚からさらに伸びた棚網)が通路に突き出ないことが重要。お客様のじゃまにならないためである。

エグゼクティブ Executive
 経営幹部。権限を持っている幹部。取締役と、その下の部長、部長代理、副部長クラスまでであることが多い。アメリカの場合は、ほとんどが@副社長であるか、A重要スタッフであることが多い。
 エグゼクティブの意味は、行政・執行人。

SMSA(エス・エム・エス・エー)
 アメリカの地図や人口統計を調べると出てくるこの言葉は、Standard Metropolitan Statistical Areaの頭文字。「標準大都市統計地区」あるいは「標準州都統計地区」と呼ばれる。
 SMSAを標準大都市統計地区と訳す説明では、「米国各州の首都圏域を統計的に把握する場合に、その圏内に含まれる地理範囲のこと」としている。
 SMSAは「都市圏」と同様に、都市的実態を把握するための統計単位として、立地分析や、多くの研究調査に利用されている。

SKU(エス・ケー・ユー) Stock Keeping Unit
 製造段階あるいは物流面で使われる商品分類。ストック・キーピング・ユニット(在庫保管単位)という言葉の通り、商品を製造あるいは流通保管するために、物理的最小単位に分類することである。したがって、小売店の商品管理のための分類とは異なることがある。

SCM (シッピング・コンテイナー・マーキング) Shipping Container Marking
 ベンダーが出荷する梱包ごとに、その中身を表わすバーコードなどを付けること。すなわち、梱包の中の商品の商品コード、個数などを盛り込んだラベルを貼ること(このラベルを、SCMラベルと言う)。
 小売りは、入荷した荷のSCMをスキャニングし、読み取った情報を発注データと突き合わせれば良い。梱包の中身のすべてを調べる必要がなくなるので、検品を簡略化できる。
 ただしこれには、ベンダーの出荷検品が前提となる。ベンダーのピッキング・ミスの可能性もあるので、検品後に発行したSCMラベルでなければ信用することができない。

エブリデイ・ロー・プライス Everyday Low Price
 世界一のチェーンストアであるウォルマートやホームデポ、ウォルグリーン、トイザラスが始めたもので、「すべての商品が毎日安い」という価格政策。したがって、チラシ広告などによる期間限定の安売りはやらない。
 これをエブリデイ・ロー・プライシング(毎日低価格制)と言い、全米のチェーンに広がった。すなわち、従来の「安値特売」を廃めて、「毎日低価格」に切り替えるチェーンが急増。これは、日本の大手ホームセンターやドラッグストアなどでも採用する動きがある。
 売り出し時に広告商品の価格をローに(低く)して、売り出しが終わると、その価格をハイにする(上げる)販売方法は、ハイ&ロー政策(ハイ・ロー・プライシング)と言う。

エンクローズド・モール Enclosed Mall
 ショッピングセンターの種類の1つで、モール、すなわちショッピングセンター(SC)の回廊(共通歩道)、あるいは建物全体が屋内にあるSCのこと。(後略)

オート・センター Auto Center 
 @カー用品の物品販売とA車の軽修理(ピット・サービス)を提供するスペシャルティ・ストア。(後略)

OPS (オー・ピー・エス) Off Priced Branded Store
 オフ・プライス即ち、「価格を除く」というほど、安い価格でナシュナル・ブランド商品を売る店。
 ナショナル・ブランド商品を3〜4割引きで売るのが特徴だが、立地としてはNSC(ネイバフッド・ショッピングセンター)の潰れた店の跡に出店する例が多い。食品中心の店ではボックス・ストア、スーパー・ウェアハウス・ストアなどがあり、非食品では倉庫型ホームセンターなどがある。

オープン・ディスプレイ Open Display
 はだか陳列。1930年代からアメリカで普及したセルフサービスのためには、クローズド・ディスプレイ(ガラスケースの中の陳列)ではなく、新たにオープン・ディスプレイにする必要があった。現在ではほとんどの小売店がオープン・ディスプレイを採用し、セルフサービスもしくはセルフ・セレクションの形態で販売している。

オープン・モール Open Mall
 モール(店間を歩く回廊、共通歩道)が建物内になくて、屋外を歩いて店間をショッピングするショッピングセンター(SC)。(中略)
 オープン・モールは、@空調などのSC運営費が安く、ASCオペレーションも単純化できるので、アメリカの一部には、大型SCについてもオープン・モールを指向する動きも見られる。(後略)

オフィス・スーパーストア Office Superstore
 オフィス用品(office supply)を市価の30〜50%安で売る大型(スーパーストア)の店。事務所(オフィス)用の消耗品、機器、家具等が高価格のままであることに着眼し、1986年頃から台頭した新業態。(後略)

オペレーション・ライン Operation Line
 現場の作業を担当する職位グループ。一般に「現業部門」と言い、店や工場などを指す。(後略)

オムニセンター
 従来のモール(SC)類型の枠を飛び出し、LSセンターやパワーセンターの要素を兼ね備えた新型のモール。
 たとえば、デパートが核のモールに、サムズクラブやベストバイ、そして魅力的なレストラン、カフェが出店する例が現われた。
 このように複数のモール類型を結合させる形になるので、オムニセンターの敷地面積は、少なくとも3万坪は必要だとされている。
 オムニセンターとは、3つのSC類型が一つに融合したモールである。@従来の郊外型モールと、Aライフスタイル(LS)センター、Bパワーセンターを融合し、一つのSCを構成する。(後略)

オルターナティブ・フォーマット Alternative format
 スーパーマーケット(SM)以外の二次的、補完的な買物先。
 アメリカ食品小売業のランキングは現在、1位がウォルマート(スーパーセンター)、2位がクローガー、3位コストコ(倉庫クラブ)、4位がスーパーバリュー(本業は食品卸業)で、上位を他の業界に奪われてしまった。
 この「(SMから)奪った他の業態」こそが、オルターナティブ・フォーマット(alternative format)、すなわち「二次的・補完的業態」である。(後略)



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